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こんにちは、アルファアドバイザーズで代表を務めるTJです！

今、アルファアドバイザーズでは、米国のMBA/大学院ビジットツアーを実施しており、現地でのリアルな情報をどんどん吸い上げています。先日はカーネギーメロン大学のMSCF（Master of Science in Computational Finance）のニューヨークキャンパスにビジットしてきました！

結論から言うと、金融工学・クオンツ系大学院、今めちゃくちゃ熱いです！

MSCFは、金融・数学・プログラミングの高度なスキルを統合的に学べる世界トップレベルのプログラムであり、卒業生はゴールドマン・サックス、ブラックロック、年収30万ドル越えのヘッジファンドなどトップ企業にガンガン内定しています。

さらに「Why Finance？」「Why CMU？」といった動機面もしっかり見られる入試プロセスや、ライブ配信の授業、現地のアラムナイとの交流、AIや機械学習を活用した先端クラスの数々など、見どころ満載でした。

たとえば...

• ピッツバーグ本校の他、NYキャンパスでも授業を受けられるロケーションの良さ
• 最高レベルの金融工学プログラム
• AI・LLM・Deep Learningも来年から本格導入予定！
• サマーインターンを経て、71%がフルタイムのリターンオファーを獲得！

今日の記事では、そんなMSCFプログラムの全貌を以下のような切り口で解説していきます：

• プログラムの歴史と設計思想
• 学びの中身とキャリアサポート体制
• 入試で見られるポイントや準備のコツ
• 卒業後の進路や年収、就職実績

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カーネギーメロン大学MSCFプログラム詳細

1. 学校概要とMSCFプログラムの歴史

カーネギーメロン大学（Carnegie Mellon University）は、学際的な研究と教育において世界的に高い評価を受けている米国の名門私立大学です。

その伝統を背景に、コンピュテーショナルファイナンス修士（Master of Science in Computational Finance, 略称MSCF）プログラムは1994年に設立されました。これは世界初の定量・計算ファイナンス専門の修士課程とされており、以来30年間にわたり、クオンツ金融分野のトッププログラムとして高く評価されています。

MSCFは金融工学や計量ファイナンスの分野で、カーネギーメロン大学の先駆的取り組みを象徴するプログラムとなっています。キャンパスは以下の2か所に設置されており、どちらでも同一のカリキュラムが提供されています：

• ペンシルベニア州ピッツバーグ本校
• ニューヨーク市拠点

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2. フルタイムMSCFプログラムの内容

MSCFプログラムは、約16か月間のフルタイム対面式プログラムです。全体は3学期（秋・春・秋）に分かれ、各学期は7週間の短学期（mini-semester）を2つずつ含む形式で構成されています。これにより、全6タームでプログラムが進行します。

オンライン形式やパートタイムでの受講は提供されていません。また、夏季には必修のインターンシップが組み込まれており、学外での実務経験がカリキュラムに正式に組み込まれている点が特徴です。

カリキュラムの特徴

基本的にはあらかじめ決められたコア科目が中心で、学生は同期とほぼ同じ内容を履修します。そして2年目の後半に、一部の選択科目によって専門化することが可能です。カリキュラムは各科目が連携して設計されており、前の授業内容が次の科目の基礎となるよう緻密に構成されています。

その結果、MSCF卒業生は、すべて一定水準の分析力・技術力を備えていると採用担当者から高く評価されています。

学ぶ内容と技術

MSCFのカリキュラムは、以下の3領域をバランスよく統合しています：

• 数学・統計
• コンピュータサイエンス
• 金融理論と応用金融

開講科目は全25コースにおよび、次のような内容を網羅しています：

• 確率解析、数理最適化などの高度な数理手法
• モンテカルロ・シミュレーション、数値解法といった計算技術
• デリバティブ評価モデルなどの金融理論・応用金融

さらに、C++、Python、Rなど複数のプログラミング言語を用いた実践的スキルの習得が必須となっており、徹底したプログラミング教育が行われます。

また、次のような先端領域もカリキュラムに取り込まれています：

• データサイエンス
• 機械学習
• 統計的アルゴリズム
• 時系列分析

これらのスキルは、以下のような応用科目で実践的に活用されます：

• 資産運用
• アルゴリズム取引
• リスク管理
• マーケット・マイクロストラクチャー分析

1年目終了後のサマーインターン（必修）では、これまでの学習内容を現場で応用する機会が提供されます。さらに、2年目には金融工学の集大成となる「Capstone Project」において、チームでの実務的な課題解決に取り組みます。

コミュニケーションスキルの強化

プログラム全体を通して、プレゼンテーション能力や専門知識の伝達力といったビジネスコミュニケーション能力の向上にも重点が置かれています。以下のような取り組みが行われています：

• 専用のビジネスコミュニケーション講座
• プロフェッショナルによるコーチングプログラム

学生のバックグラウンドと構成

MSCFプログラムには、高度な定量分析能力を持つ学生が集まります。2024年秋入学クラス（101名）のプロフィールは以下の通りです：

• 平均GPA：3.85 / 4.0
• 平均GREスコア：Quantitative: 169、Verbal: 160

出身専攻の内訳は以下のとおりです：

• 数学・統計：41%
• ビジネス・金融：22%
• 経済学：17%
• コンピュータサイエンス：13%
• 工学：6%
• その他：1%

また、全体の81%がフルタイムの職務経験を有しており、新卒から社会人経験者まで多様な背景の学生が在籍しています。

国際性も高く、約76%が米国外出身の留学生です。

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3. 入学審査の詳細

(1)必須スコア提出

出願にあたっては、GREまたはGMATスコアの提出が全出願者に義務付けられています。どちらか一方の公式スコアを提出すればよく、複数回受験した場合は自己申告で最高スコアを選択可能です。スコアは過去5年以内のものが有効とされています。
なお、MSCF入試委員会は、まだ受験していない出願者にはGREの受験を推奨しています。

英語を母語としない応募者には、以下のいずれかの英語能力試験スコアの提出が原則必要です。そしてCMUの最大の利点はDuolingoで出願できること！Duolingoは比較的短期間でスコアメイクすることが可能です。
MSCFのような金融工学大学院を目指す場合、GREや英語テストに加えて、数学やプログラミングなどのプレリクイジットも対応しなければなりません。非常にテスト要件が重くなりがちなのですが、CMUの場合はDuolingo受験できるため、比較的テスト要件は軽くなります。

• TOEFL iBT
• IELTS
• Duolingo English Test

ただし、学士または修士課程を英語で指導される教育機関で修了した場合など、一定の条件を満たせば英語スコアの提出が免除されることがあります。免除対象者であっても、提出できる場合は提出が推奨されています。

(2)プレリクイジット

MSCFはトップレベルの定量的ファイナンスプログラムであり、入学者には数学、統計学、プログラミング、そしてファイナンスへの強い関心が求められます。以下に、公式情報に基づく一般的な前提条件を説明します。

◯数学と統計学のスキル
MSCFプログラムは高度な数学的・統計的手法を扱うため、以下の領域での十分な知識が前提とされます：
- 微積分: 多変数微積分（Calculus III）を含む、高度な微積分の理解。
- 線形代数: 行列計算やベクトル空間に関する基礎知識。
- 確率と統計: 確率論（Probability）と統計学の基本的なコースを修了していることが期待されます。特に確率分布や仮説検定の知識が重要。
- 微分方程式: 偏微分方程式（PDE）を含む基礎知識が役立ちます（必須ではない場合もありますが、プログラム内で使用されるため有利）。

◯プログラミングスキル
- プログラミング経験: C++やPythonなどのプログラミング言語の知識が強く推奨されます。MSCFのカリキュラムでは、これらの言語が集中的に使用されるため、入る前に基本的なコーディング能力が必要です。
- コンピュータサイエンスの基礎: データ構造やアルゴリズムに関する知識があればさらに有利です。

(3)エッセイ課題（志望動機書）

出願時には、以下の3つのエッセイ課題への回答が求められます：

• 短文エッセイ（2題）：各350語以内
• 動画エッセイ（1題）：90秒以内

◯短文エッセイの内容

出願者はまず、希望する将来のキャリア（例：クオンツリサーチ、トレーディング、リスク管理など）を指定し、以下の2つの設問に回答します：

• Provide examples from your past professional or academic experience that highlight skills you have developed that will be directly applied in your above-selected functional area. (350 word max)
• Tell us about a time you had to overcome a challenge in order to succeed. (350 words max)

◯動画エッセイの内容

• Provide the specific steps you took and resources you utilized to secure a previous academic or professional opportunity. Explain how this experience will benefit you in your desired career path.(90秒以内に回答)

◯オプショナルエッセイ（任意）

• 最大2ページまで提出可能。
• 応募書類で補足したい点や特記事項がある場合に活用可能。

◯推薦状（3通）
推薦状は3通必要です。推薦者の選定については、以下のような点が推奨されています：

• 応募者をよく知る人物であること
• 数学・統計、コンピュータサイエンス、応用金融といったクオンツ分野での能力に加え、英語でのコミュニケーション力、協調性、仕事への姿勢などを評価できること

現在学生または卒業から3年以内の出願者は、以下の組み合わせが推奨されます：

• 少なくとも1通は大学の指導教員から
• 最低1通は職場上司などの職業関係者から

推薦者情報はオンライン出願時に登録し、遅くとも出願締切の1週間後までに提出することが求められます。なお、すべての推薦状が到着するまで出願審査は開始されません。

(4)出願スケジュールと合格率

出願は例年2ラウンド制で実施されます。2025年秋入学（2024-2025年サイクル）のスケジュールは以下の通りです：

◯ラウンド1
- 出願締切：2024年12月1日
- 合否通知：2025年2月28日まで
- 入学手続締切：2025年3月26日

◯ラウンド2
- 出願締切：2025年3月2日
- 合否通知：2025年5月1日まで
- 入学手続締切：2025年5月21日

海外からの応募者には、ビザ手続きの関係上ラウンド1での出願が推奨されています。

公式な合格率は公表されていませんが、応募者数が1,000名を超え、合格通知が出されるのは約190名程度の年もあります。これは単純計算で合格率約20%に相当し、選考の競争が非常に激しいことを示しています。

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4. キャリアパス（卒業後の進路）

MSCFプログラムはキャリア支援を最重視して設計されており、卒業生の就職実績は非常に高水準です。

直近数年間では、卒業後3か月以内の就職率が99～100%に達しており、ほぼ全員が定量金融分野の職に直結する形で就職しています。初年度の平均年収（基本給ベース）は$136,052（約2000万円）、中央値は$140,000（約2100万円）と報告されており、サインオンボーナスなどの追加報酬を得ている学生も多数います（平均$31,287。約470万円）。

キャリアサポート体制

• 専任のキャリアサービスオフィスが設置されており、複数名のカウンセラーが在籍。
• 学生一人ひとりに対して、キャリア設計・履歴書添削・面接対策・オファー交渉などを個別に支援。
• 企業ネットワークや同窓生コミュニティも非常に強固で、在学中から多数の企業との接点が確保されています。

主な就職先企業

ウォール街の大手投資銀行が中心で、毎年複数の卒業生を採用しています：

• JPモルガン（近年7名の卒業生が入社）
• シティグループ（6名）
• バンク・オブ・アメリカ（5名）
• ゴールドマン・サックス（4名）
• モルガン・スタンレー（4名）
• その他：バークレイズなどのグローバル投資銀行

また、ヘッジファンドやトレーディングファームへの就職も目立ちます：

• ジャンプ・トレーディング（2名）
• ミレニアム・マネジメント（2名）
• ツーシグマ、エクソダスポイント、スクエアポイント・キャピタルなどの有力企業

さらに、資産運用やその他金融機関にも幅広く人材を輩出：

• ブラックロック、アライアンス・バーンスタイン（大手資産運用会社）
• メットライフ（Guardian Life）（大手保険）
• Beacon Platform（フィンテック）
• メキシコ中央銀行などの国際機関

卒業生の職種分布（主なキャリア）

• クオンティタティブ・リサーチ（約45%）
• トレーディング／セールス＆トレーディング（約25%）
• ストラテジー／モデル開発（約12%）
• リスク管理（約11%）
• ポートフォリオマネジメント（約4%）
• データサイエンス（約3%）

就職先の業界分布

• 投資銀行（セールサイド）：約50%
• ヘッジファンド・プロップトレーディング：約21%
• 資産運用（バイサイド）：約14%
• フィンテック企業：8%
• その他（保険・証券・コンサルティング等）：7%

主な勤務地

• アメリカ国内が約80%
• うちニューヨーク市圏が約66%と圧倒的
• アジア太平洋地域（香港・上海・シンガポールなど）：約18%
• その他の地域：少数ながらグローバル展開あり

総じて、MSCFプログラムは定量金融業界への登竜門として非常に実績が高く、強力なキャリア支援体制と実践的スキル教育によって、投資銀行のクオンツアナリストから、ヘッジファンドのトレーダーまで、多彩なキャリアパスを実現しています。

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